タイ:永住権の取得・申請方法とは【解説】

タイ 永住権

タイ:永住権の取得を考えている方や永住権の申請方法を知りたい方必見。
タイの永住権の取得方法・取得条件などを知り、12月頃の申請に合わせて事前にしっかりと準備をしておきましょう。
ここでは、タイの永住権の取得・申請方法を解説します。

1)タイの永住権について

日本国 パスポート

(1)年間枠はどれくらい?

毎年多くの外国人が永住権の取得を希望していることから、タイ永住権の「年間枠」が国あたり100名と決まっています。

(2)申請期間はいつ?

タイの永住権の申請は1年1回可能ですが、申請期間が決められており主に、12月前後(約1ヶ月程度)しかありません。申請期間は非常に短い期間です。

申請の際にはミス(申請者側)などが多く、追加書類などを求められる場合などもあるため申請の際にはミスのないよう事前にしっかりと確認が必要です。

(3)取得難易度はどれくらい?

難易度は他国の永住権と比べると比較的低いものの、書類や申請料に加えて、信用度の審査もあるので、タイのビザを取得するほど容易に取得することはできません。

2)タイの永住権を取得するメリット

パスポートを持つ日本人女性

タイの永住権を取ると、ビザ取得による滞在と比べて、大幅なメリットがあります。

(1)ビザが不要 

タイの永住権を取得する最大のメリットが、ビザの申請や更新をする必要が無いことです。ビジネスのビザは基本的に1年間有効ですが、毎年更新のための手続きがあることが面倒なのですが、永住権があればそのような手続きは一切不要です。

(2)90日レポートが不要

タイではビザの種類に関わらず、90日ごとにレポート(パスポートのコピーや申請書)をイミグレーションに提出する義務があります。

これを怠ると次のような罰金が科せられます。

・自己申告2000B
・発覚時4000B

永住権を取得していると、この90日レポート提出が不要になるので大きなメリットと言えるでしょう。

(3)ワークパーミット更新の緩和

タイで働くためには、ビジネスのビザと1年間有効のワークパーミット(就労許可証)が必要で、ビザとは別に書類申請や申請料が必要となります。

永住権を取得しても、ワークパーミット自体は必要なのですが、「書類が少なくなる」や「受理されやすくなる」など、更新が容易になります。

(4)コンドミニアム購入が簡単になる

タイに長く住んでいると、自分の家(コンドミニアム)の購入を考えるかもしれません。永住権を取得していると取得していない人と比べ、コンドミニアムの購入が簡単になります。

外国人がタイでコンドミニアムを買うときには、契約後に外貨送金とその証明書の提出が義務付けられています。しかし、永住権を取得していると、この外貨送金の証明書の提出がいりません。

(5)タイ入出国時にタイ人カウンターに並ぶことができる

通常であればタイへの出入国時、どのようなビザを持っていても外国人のカウンターに並ぶ必要があります。

タイの永住権を取得すれば、タイ人用のカウンターで手続きが可能になるので、出入国が非常に簡単になります。

(6)老後も生涯タイに住むことができる

タイの永住権を取得すると、その名の通り永久にタイ住むことができます。つまり老後もタイに住み続けることができ、問題が無ければ生涯タイに住むことができます。

3)タイの永住権を取得するデメリット

パスポートと1万円札

タイの永住権は、非常にメリットが多い一方、一部デメリットもあります。

(1)外国人としての制約がある

タイの永住権を取得しても、タイ人に帰化しているわけではなく、あくまで外国人(日本人)です。タイの選挙権はなく、個人名義での会社の設立もできません。

ただし、タイに帰化する場合に永住権を取得は、帰化条件の一つです。もし帰化を考えているのであれば、永住権の取得は必須です。

(2)取得にかかる時間と費用が膨大

永住権は申請から実際に取得するまでには非常に長期間かかります。取得までに1年〜数年以上かかる場合もあり、書類の不備などで追加書類の提出などがあるなどすると、より時間がかかります。

永住権取得費用も非常に膨大です。

・タイ国内勤務者 合計:23万バーツ(約69万円)
・タイ人の配偶者 合計:13万バーツ(約39万円)

※1バーツ3円計算

4)タイの永住権の取得条件

指差すタイ人女性

実際にタイの永住権を取得するための方法と申請場所を紹介します。

(1)タイの永住権を申請できる条件は主に4つ

・タイに投資している人
・タイに恩恵をもたらす特殊技能者
・タイ国内で就労している一般社員
・タイ人の配偶者または家族がいる

基本的にBビザ・Oビザ(配偶者ビザ)を取得しているものしか申請・取得ができません。詳細は後に記載・解説していきます。

(2)永住権を取得できないビザの種類

・Oビザ(年金ビザ)
・O-Aビザ(ロングステイ1年)
・O-Xビザ(ロングステイ10年)

上記のビザでは永住権の取得・申請ができません。

(3)老後にタイの永住権の取得はできない

定年後に、退職金と年金でタイに永住したいという人が多くいますが、実はタイの永住権はいわゆるロングステイビザ(年金ビザ)では取得することができません。

老後にタイに住む場合はあくまでビザを取得して定期的に更新しましょう。

5)永住権の申請カテゴリと資格要件

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(1)共通の条件

■犯罪歴がない
■ノンイミグラントビザを保有、1年間の滞在期間を3年以上得ている
■タイ語の語学力を有している(日常会話レベル)

こちらは資格の必須条件となります。上記の条件を満たしていない場合は申請をすることができません。

下記からは、申請カテゴリごとに資格要件を解説していきます。

(2)タイに投資をしている人

■1,000万バーツ以上の投資がある(約3,000万円 ※1バーツ3円計算)
■投資が、次のいずれかに該当する投資であること
——株式市場への投資
——国債または国営企業債の購入
——株式会社への投資

(3)タイに恩恵をもたらす特殊技能者

■学士以上の学歴でタイに有益な能力を有している
■3年以上タイに就労している

(4)タイ国内で就労している

【取締役の場合】

■登録資本金が1,000万バーツ以上の会社である
■直近2年間の平均の月収が5万バーツ以上(約15万円 ※1バーツ3円計算)

【一般社員の場合】

■直近2年間の平均の月収が8万バーツ以上(約24万円 ※1バーツ3円計算)
■直近3年間以上ワークパミットを保有
■直近1年以上、同一企業で勤務

(5)タイ人の配偶者または家族がいる

■タイ国籍保有者の子供・父母・配偶者
■タイ永住権保有者の子供・父母・配偶者
——2年以上の婚姻期間
——申請者が扶養者の場合、「就労」「投資」カテゴリの申請者と同一の資格を保有
■タイ国籍の配偶者がいる場合
——子供がいる場合は2年以上の婚姻期間
——子供がいない場合は5年以上の婚姻期間
■直近2年間の月収が3万バーツ以上(約9万円 ※1バーツ3円計算)

6)タイの永住権:申請書類

チェックボックス

タイの永住権申請資格者のうち、一般的なタイ国内での就労者とタイ人配偶者がいる人の場合の書類(3か月以内に発行されたもの)を紹介します。

(1)タイ国内で就労している人の必要書類

・パスポートとコピー
・申請書、経歴書、健康診断書、無犯罪証明書、卒業証明書のコピー
・ワークパーミット原本と全ページコピー
・2年間分の所得申告書(年間10万B以上納税証明)、3年間分の個人確定申告書
・会社の登記証書や財務諸表
・自宅と職場の地図と写真を数枚
・申請料7,600B
・証明書発行手数料191,400B(受領時)

(2)タイ人配偶者がいる人の必要書類

・パスポートとコピー
・申請書、経歴書、健康診断書、無犯罪証明書、卒業証明書のコピー
・タイ人配偶者との結婚証明書のコピー
・タイ人配偶者の身分証明書と住民登録証
・就労している場合は、会社の登記証書や財務諸表、ワークパーミット原本と全ページコピー
・2年間分の月3万B以上の収入証明
・自宅と職場の地図と写真を数枚
・子供がいれば子供の出生証明書
・申請料7,600B
・証明書発行手数料95,700B(受領時)

7)タイの永住権:受領までの流れ

握手する女性と男性

申請期間中に書類を揃えて提出後に、本人の信用調査があります。永住権の申請から取得まで、最大5年程度かかることがあります。

仮にこの段階で申請が却下されても、申請料は戻ってきませんので、永住権取得には覚悟が必要です。

〜タイの永住権申請場所〜

申請場所:バンコク入国管理局(Immigration Division 1)
開館時間:月〜金 08:30-12:00 ,13:00-16:30
電話番号:02-141-9889, Fax:02-143-8228
住所:The Govenment Complex Commemorating His Majesty, B Building ,Floor 2 (South Zone) Chaengwattana Road (Soi 7) , Laksi , Bangkok 10210
アクセス方法:HPアクセス方法

STEP1:自身の永住権資格のカテゴリーを確認

最初に行うのが、自分自身が永住権取得のために、どのカテゴリー(配偶者、勤務者など)に入るのかを確認します。

配偶者の相手(タイ人)が男性か女性のどちらなのかによっても、書類の内容が変わります。勤務者の場合も経営者か一般社員かによっても必要生類が違います。

必要書類の条件に3ヶ月以内の書類があるので、書類申請は9月からはじめる必要がああります。まずじゃ自分のがどの申請カテゴリーかを確認しましょう。

STEP2:必要書類を揃える

永住権申請に、必要な書類をそろえます。書類の有効期限は3か月前までと決まっているので、12月の申請時期の直前の3か月に入る9月以降から発行手続きを始めます。

申請書類の中で、意外に面倒なのが健康診断書です。これは公立の病院で健康診断を受ける必要があるのですが、公立病院は基本的に英語が通じないタイ語だけの世界です。

必要書類への記入や医者・看護師とのやり取りなどすべての情報は、タイ語だけだと覚悟してください。

STEP3:イミグレーションで申請する

書類が無事にそろえば、イミグレーションで必要書類の提出を行います。必要書類に不備があるとここで、躓(つまづ)いてしまうことが多いので、書類に不備が無いか、提出前に第3者にも確認してもらうことをおすすめします。

申請書の書類に問題が無ければ、後は提出するだけで、提出の手続きはほかのビザ申請・更新時と基本的には変わりません。

必要書類と申請料の7,600バーツ(約22,800円)を提出。

この時にワイロ(2〜3万バーツ程度)が要求される ことがあります。ワイロを払うと申請書類のチェックがほとんど行われず、この後のインタビューの日程が早くなるといわれます。

STEP4:タイ語でインタビュー(1回目)

タイの永住権の申請書類を提出してから2〜4ヶ月後に、タイの入国管理局で1回目のタイ語のインタビューを受けます。

永住権取得のためのタイ語の会話能力が試されるものです。

所要時間は1時間ほどで、質問の内容は出身国や配偶者での申請なら配偶者のことや出合いから結婚のこと、勤務者であれば会社の仕事内容が聞かれます。

STEP5:タイ語でインタビュー(2回目)

約1か月後に2回目のインタビューが行われます。

内容は1回目の内容に近いものですが、入国管理局長ら複数の面接官のインタビューを受け、ビデオ撮影も行われます。インタビューが終われば、書類のサインと、タイ国の理解力テストを行い終了します。

STEP6:受領通知をひたすら待つ作業

申請書提出とタイ語のインタビュー(2回目)が終われば、タイの永住権の受領通知を待つだけです。

この間の期間が大変長く、最も早い人でインタビューの後から1年ですが、通常は3年くらいかかり、遅ければ5年を要します。

忘れたころに届く受領通知書を見れば、いよいよ「タイに住む」という実感がわくでしょう。

永住権申請後、許可が下りるまでの間に取得しているビザは、「永住権申請中のための滞在許可の更新」となり、半年ごとの更新となります。

STEP7:永住権の受領

タイ永住権の受領通知を受けた後に、正式に永住権の受領のためイミグレーションに行きます。あらかじめ日時が決められるので、その日に次の書類を用意します。

【共通で必要な物】

・パスポートの原本・コピー、(4×6cm)カラー写真12枚

【就労者が必要な物】

・ワークパーミットの原本・コピー
・証明書発行手数料191,000B

【タイ人配偶者がいる人が必要な物】

・結婚証明書
・配偶者の住民登録書
・証明書発行手数料95,700B

受領用の書類の提出と手数料を払った後、指紋を採取され、3・4日後に改めて、パスポートが返却され、最後に警察署に必要書類を提出して無事にタイの永住権取得となります。

STEP8:永住権の受領後

無事に永住権を受領した後に行うことは次の通りです。

■永住権受領後1週間以内に、住居登録のある警察署での外国人登録をします。

■外国人登録証受領後1週間以内に、区役所で、住居登録の申請を行います。

1か月ほどで、住居登録証を受領した後、最後にビザの書き換えを行い、ようやくタイの永住権取得者として認められます。

8)タイの永住権取得後の注意点

指をさす男性

タイの永住権を持っていたとしても、再入国時などに必要な手続きを怠るとせっかく取得した永住権が無効になってしまいます。

(1)再入国時には許可申請が必要

ビザ同様に、リエントリーパーミット(再入国許可)を怠ってしまうと、出国時点で、タイ永住権が無効になります。タイから出国する必要がある時は必ずリエントリーパーミットを取得するようにしましょう。

(2)出国から再入国までの期間は1年未満

タイの永住権を取得し、リエントリーパーミットをしても安心してはいけません。実はタイの永住権はタイ国外に出国後、再入国を1年以内に行う必要があります。

これはタイへの滞在の意思を確認するための措置で、1年以上タイに戻らないと、永住権が無効になります。

この記事のまとめ

タイの永住権は、ビザと違って非常にメリットが高いものの、取得資格者が限られたり、膨大な書類や費用が掛かります。

取得したとしても、外国人としての制限や出国後の再入国時に必要な条件があります。

タイ永住権を取得を考えているのであれば、費用や時間、手間など覚悟を持ってから取得をめざしましょう。