カオマンガイのタレを、味噌と濃口しょうゆで作る本格風レシピです。ナンプラーやタオチオなどのタイ専用調味料は使わず、日本のスーパーでそろえやすい材料で4〜5人分を作ります。
味の土台は、味噌としょうゆの発酵系のコク。刻んだしょうがをしっかり使い、砂糖の甘味、酢とレモン汁の酸味、少量の一味唐辛子を重ねます。香味材料の細かな食感も残す作り方です。
タイ食材で作るタレとは風味が異なります。この記事では、身近な材料で味を組み立てるために、味噌の選び方から鶏肉とごはんに合わせる仕上げの調整まで紹介します。

3秒チェック
- 難易度
- 初級
- 人数
- 4〜5人分を想定
- 調理時間
- 約10〜15分を想定・実測前
- 辛さ
- 一味唐辛子は控えめに設計。省略も可
- タイ専用調味料
- 不要
- 日本での作りやすさ
- ◎ スーパーの定番調味料で作る
- 完成量
- 約140〜150gを想定・実測前
※試作前の配合です。味・辛さ・完成量・人数分・時間は実調理での確認前。時間には5〜10分なじませる工程を含む想定で、刻む速さなどにより変わります。鶏肉・ごはんの調理時間は含みません。
※料理・工程の写真は説明用の生成イメージです。実際の調理・試食の記録ではありません。
このタレの特徴
- タイ専用調味料を買い足さず、身近な材料で作れる。
- 味噌としょうゆを合わせ、発酵系のコクと塩味を土台にする。
- しょうがを主役の香味として使い、甘味・酸味・辛味を整える。
材料(4〜5人分)
基本は、だし入りではない、普段使いの合わせ味噌または米味噌。甘味や塩味が極端に強くないものを選びます。今回の味噌30g・砂糖20gは、このような味噌を想定した配合です。
しょうが・にんにくは、皮や傷んだ部分を除いた使用する部分の重量です。調味料も水も、mLではなくgで量ります。

基本のタレ
- 味噌(だし入りではない、一般的な合わせ味噌または米味噌)
- 30g
- 濃口しょうゆ
- 20g
- 穀物酢
- 15g
- レモン汁
- 10g
- 砂糖(上白糖など。きび砂糖でも可)
- 20g
- ぬるま湯(40〜50℃程度)
- 15g
- しょうが
- 25g
- にんにく
- 8g
- 一味唐辛子(苦手な場合は省略可)
- 0.3g程度
一味唐辛子0.3gは、小さじ約1/8を大まかな目安にします。粉の細かさや量り方で変わるため、細かく量れるはかりがあれば重量を優先し、辛さに敏感な方は省いてください。
基本材料の計量値の合計は143.3g(一味なしなら143g)です。ボウルに残る分などがあるため、完成量の実測値とは区別しています。
必要なときだけ使う調整用・別添え
- 一味唐辛子(辛さ追加用・別添え)
- 適量。食べる直前に少量ずつ
- 濃口しょうゆ(味調整用)
- 2〜3gずつ。追加の合計は最大5g程度
- 穀物酢またはレモン汁(味調整用)
- 2〜3gずつ、必要な分だけ
- 砂糖(味調整用)
- 2〜3gずつ、必要な分だけ
- 水(濃さ調整用)
- 必要な場合だけ5gずつ
- 味噌(コクの調整用)
- 少量。しょうゆと同時に大量追加しない
- しょうが(香りの調整用)
- 細かく刻み、少量ずつ
追加分を最初から全部混ぜる必要はありません。まず基本のタレを作り、鶏肉とごはんに合わせてから使います。味見用のゆで鶏・鶏油ごはんは、別に調理済みのものを少量用意してください。
下準備

- しょうが25gを、2〜3mm程度の細かいみじん切りにします。にんにく8gも細かく刻みます。全量をすりおろさず、タレに細かな食感を残します。
- レモンを絞り、種を除いて果汁10gを量ります。
- 一味唐辛子は基本の0.3g程度を取り分け、追加分と混ぜないようにします。辛さを避けたい場合は、基本の一味も用意しなくて構いません。
- 残りの調味料とぬるま湯を量り、清潔なボウル、スプーンまたは小さな泡立て器を用意します。
作り方・全6STEP
STEP1味噌をぬるま湯でのばす

ボウルに味噌30gとぬるま湯15gを入れ、スプーンや小さな泡立て器でよく混ぜます。味噌のダマをつぶし、なめらかになじませてください。
STEP2しょうゆ・甘味・酸味を加える

濃口しょうゆ20g、砂糖20g、穀物酢15g、レモン汁10gを加え、砂糖がなじむまでよく混ぜます。まだしょうが・にんにく・一味唐辛子は入れません。
STEP3しょうがとにんにくを加える

みじん切りにしたしょうが25gとにんにく8gを加え、全体を混ぜます。細かな粒がタレに行き渡るよう、底からすくうように合わせてください。
しょうがは隠し味ではなく、今回のタレを特徴付ける大切な香味です。すりつぶして均一なペーストにせず、細かな食感を残します。
STEP4唐辛子を加える

一味唐辛子0.3g程度を加え、偏りがなくなるまで混ぜます。辛いものが苦手な方は、一味を加えず次の工程へ進みます。
STEP55〜10分なじませる
混ぜた直後でも食べられますが、5〜10分程度置き、味噌・しょうゆ・酸味と香味材料をなじませます。清潔なふたなどをかぶせ、暑い場所では冷蔵庫へ。長時間の常温放置はしません。
STEP6カオマンガイと合わせて確認

小皿にタレを少量取り、調理済みのゆで鶏と鶏油ごはんに付けて味を見ます。タレだけをなめて塩味や酸味を決めず、鶏肉・ごはんと一緒に確認してください。
目指すのは、しょうがの香りを中心に、味噌としょうゆの旨味、甘味と酸味、ごく軽い唐辛子の辛味が重なるバランスです。これは配合上の目標で、実食で確認した評価ではありません。調整が必要なら、下の目安に沿って一つずつ少量加えます。
食べる分を取り分け、味見に使ったスプーンや小皿のタレを保存する分へ戻さないでください。
タイ食材の本格版とは、どう違う?

タイ食材を使う本格版では、タオチオ(タイの発酵大豆調味料)、タイしょうゆ、パームシュガー(ヤシ由来の砂糖)、漬けにんにくなどで味を組み立てます。今回は、その発酵大豆のコク・塩味・甘味・酸味・香味・辛味という役割を、日本の調味料で組み直します。
味噌の香り、生にんにくの刺激、レモンの風味は、タイ食材版とは異なります。タイ現地の味そのものと区別するため、この記事では「本格風タレ」と表記しています。
タオチオだけを代用し、ほかのタイ調味料は使う作り方とも別です。このレシピでは、最初から最後までタイ専用調味料を使いません。
どうやって日本の調味料へ置き換えた?

タイの材料が担う味を、日本の材料でどう補うかをまとめました。分量をそのまま置き換える表ではありません。実際に使う量は、材料表で確認してください。
タオチオ
味噌
補う味・役割発酵大豆のコク・塩味
シーユーカオ(タイの淡色しょうゆ)
濃口しょうゆ
補う味・役割しょうゆ系の塩味・旨味
シーユーダムワーン(甘いタイの濃色しょうゆ)
しょうゆ+砂糖
(甘辛さの方向を補う)
補う味・役割甘味・濃い色・コク
パームシュガー
砂糖
(きび砂糖でも可)
補う味・役割甘味
タイの漬けにんにく
生にんにく
補う味・役割にんにくの風味
漬けにんにくの漬け汁
穀物酢+レモン汁
(甘味は全体の砂糖で調整)
補う味・役割甘酸っぱさのうち、酸味と香り
プリックジンダー(タイの唐辛子)
少量の一味唐辛子
補う味・役割唐辛子の辛味
日本の材料は、タイ食材の完全な同等品ではありません。 本格版の味の役割を参考に、日本の材料で組み直しています。味噌でタオチオの風味すべてを再現したり、しょうゆと砂糖でタイの甘いしょうゆと同じ色・香りにしたりするものではありません。
味噌の選び方

だし入り味噌は、風味が変わる
かつお・昆布などのだしや追加の調味料が入っていると、しょうがや発酵調味料を中心にした今回の味の設計が変わります。原材料表示で、だし入りかどうかを確認してください。
甘い白味噌は、砂糖との重なりに注意
白味噌でも作れますが、かなり甘い製品に砂糖20gを合わせると、甘味が強くなりすぎる可能性があります。白い味噌がすべて同じ甘さというわけではないため、色だけで判断せず、普段使っている製品の味を確かめましょう。
赤味噌は、塩味・色・熟成香が変わる
赤味噌も使えますが、製品によって塩分や熟成した香りが異なります。塩味の強い製品では、しょうゆ20gと合わせたときに濃く感じる可能性があります。赤味噌なら必ず失敗するという意味ではなく、基本配合と同じ仕上がりにはならないという点に注意します。
味の調整方法
まずは鶏肉とごはんに合わせて確認します。何種類もの調味料を一度に足さず、一つ加えるたびに味を見ましょう。調整後は完成量も変わります。
しょっぱい|水を5gずつ

水を5gずつ加え、混ぜてから確認します。塩味だけでなく濃度や香りも薄くなるので、少量ずつにします。砂糖を足しても塩分は消えません。味噌・しょうゆを足しすぎた場合は、次に作るときに追加前の基本配合から始めましょう。
味が薄い|しょうゆを少量

塩味が弱いなら、濃口しょうゆを2〜3gずつ追加します。追加の合計は最大5g程度を目安にし、5gを超えないよう最後の量を調整してください。豆のコクを足すなら味噌を少量加える方法もありますが、しょうゆと味噌を同時に大量追加しないようにします。
甘い|酢かレモン汁を2〜3gずつ

穀物酢またはレモン汁を2〜3gずつ足し、甘味と酸味の釣り合いを見ます。両方をまとめて足さず、柑橘の香りも増やしたいかで選びます。
酸っぱい|砂糖を2〜3gずつ

砂糖を2〜3gずつ加え、よく混ぜてから味を見ます。甘味を重ねる調整で、加えた酢やレモン汁そのものを取り除くわけではありません。
しょうがが弱い|刻んで追加

細かく刻んだしょうがを少量加えます。香りとともに辛味も強くなるため、まずひと口分で試してから全体を調整しましょう。
にんにくが強い|付ける量を控える

完成後に強く感じる場合は、鶏肉・ごはんに付けるタレの量を控えて確認します。混ぜたにんにくを後から取り除くのは難しいため、作るときは基本の8gを増やしすぎないようにしましょう。8gなら誰にとっても刺激が弱いという意味ではありません。
辛くしたい|一味を別添えに

食べる直前に、自分の小皿へ一味唐辛子を少量ずつ足します。タレ全体を辛くしなくても、食べる人に合わせられます。唐辛子の多さで本格度が決まるわけではありません。
辛くしたくない|基本の一味を省く

STEP 4の一味唐辛子を省いて構いません。しょうが・にんにく・酸味・発酵調味料のコクは残ります。ただし香味材料の刺激はあるので、辛さに敏感な方は少量を付けて確かめてください。
失敗しやすいポイント

味噌のダマが残る
起こりやすい場面: 固い味噌に冷たい調味料を一度に入れ、十分に混ざっていないとき。
予防: 最初にぬるま湯15gで味噌をのばし、スプーンでダマをつぶしてからSTEP 2へ進みます。
しょっぱすぎる
起こりやすい場面: 味噌としょうゆを両方増やしたとき。もともとの製品の塩味も関わります。
予防: 味噌30g・しょうゆ20gから始め、鶏肉とごはんに合わせる前に追加しないようにします。
甘すぎる
起こりやすい場面: 甘味の強い味噌と砂糖20gが重なったとき。
予防: 基本は甘味の極端でない合わせ味噌・米味噌を使います。白味噌などに変える場合は、同じ仕上がりになるとは考えず、味噌の甘さを先に確認してください。
酸っぱすぎる
起こりやすい場面: 酢やレモン汁を目分量で注ぎ足したとき。
予防: 基本の穀物酢15g・レモン汁10gを別々に量ります。追加も2〜3gずつ量り、その都度確認します。
にんにくが強すぎる
起こりやすい場面: 大きさの違うにんにくを「1片」だけで数えたとき。
予防: 今回は片数ではなく8gを基準にします。大きな1片をそのまま全部使わず、必要な重量を量って刻みましょう。
タレが水っぽい
起こりやすい場面: 混ぜやすくしようとして、初めから水を多く加えたとき。
予防: 基本のぬるま湯は15gだけ。仕上がりを確かめてから、必要な場合だけ水を5gずつ追加します。
保存方法

清潔な容器へ移して冷蔵
生のしょうが・にんにく・レモン汁を含むタレです。完成後、すぐに食べない分は清潔な密閉容器に移して冷蔵し、常温に長く置かないようにします。
取り分け用のスプーンを分ける
食べる分だけを清潔なスプーンで小皿へ取ります。口を付けたスプーンや鶏肉に触れたタレを、保存容器へ戻さないでください。
保存期間は未検証
この配合で保存試験は行っていません。「冷蔵で何日」「冷凍で何週間」という安全期間は設定せず、早めに使い切ります。酢や塩分が入っていても、長期保存できるとは扱いません。
よくある質問
ナンプラーは使わないのですか?
使いません。タイ専用調味料を買わず、日本のスーパーの定番材料だけで作ることが今回のテーマです。塩味と発酵系のコクは味噌・濃口しょうゆで組み立てます。タイ食材で作りたい場合は、タオチオやタイしょうゆを使う本格版という選択肢もあります。
タオチオなしでも作れますか?
今回は味噌を使って発酵大豆のコクを補います。ただしタオチオと同じ味にはなりません。タオチオだけを同量の味噌に替えるのではなく、ほかの調味料も含めて日本の材料用に組み直した配合です。
どの味噌がおすすめですか?
だし入りではない、一般的な合わせ味噌または米味噌を基本にします。甘味や塩味の極端な製品を使うと味のバランスが変わるため、普段の料理で味を把握しているものを選ぶと調整しやすくなります。
赤味噌でも作れますか?
作れますが、製品によって塩味・色・熟成香が変わります。赤味噌だから必ずしょっぱい、必ず失敗するということではありません。基本配合と同じ味になるとは考えず、鶏肉とごはんに合わせて確認してください。
レモンがないときはどうしますか?
穀物酢だけでも酸味は付けられますが、柑橘の香りがなくなり、基本版とは風味が変わります。レモン汁10gを酢10gにそのまま替える分量は未検証のため、同量置換とは案内していません。酢を増やすなら少量ずつ味を見ます。
唐辛子なしでも作れますか?
基本の一味唐辛子を省けます。しょうが・にんにくの風味、酸味、味噌としょうゆのコクは残ります。ただししょうがや生にんにくにも刺激があるため、完全に辛くないタレになるとは限りません。
豆板醤を入れてもいいですか?
アレンジとして加えることはできますが、豆板醤は辛味だけでなく塩分や発酵風味も加わります。一味唐辛子と同量で交換するものとは考えず、少量で全体の塩味まで確認してください。今回の基本レシピには使いません。
タイ食材の本格版とは、どちらがおすすめですか?
タイ食材特有の風味を楽しみたいなら、タオチオなどをそろえる本格版。身近な材料で作りたいなら、この日本スーパー版です。どちらが上という比較ではなく、手元の材料と作りたい味で選びます。
