タイのフルーツ「クラトーン(サントール)」とは?旬の時期・種類・食べ方・選び方を徹底解説

タイ語で「クラトーン」と呼ばれるサントールは、厚い果皮の中に白くふわっとした果肉が入った南国フルーツです。甘みと爽やかな酸味があり、そのまま食べるほか、甘辛い味付けや加工品にも使われます。この記事では、種類や旬、味、食べ方、おいしい実の選び方まで詳しく紹介します。

目次

タイのサントール「クラトーン」とは?

項目内容
果物名/タイ語名サントール/กระท้อน
読み方クラトーン
英語名Santol / Cotton Fruit
学名Sandoricum koetjape
主な旬5〜7月頃
果皮の色黄〜黄褐色
特徴厚い皮と白くふわっとした果肉
主な食べ方生食、甘辛い味付け、カレー、シロップ漬けなど

厚い皮と白い果肉が特徴のタイフルーツ

クラトーンは、丸〜やや扁平な形をしたタイの南国フルーツです。未熟な実は緑色ですが、熟すにつれて黄色〜黄褐色へ変化し、中には白〜乳白色の果肉が入っています。

マンゴーやパパイヤのように果肉がひとかたまりになっているわけではなく、中心部には複数の種があり、その周囲を白くふわっとした果肉が包んでいます。

種の周りに綿のような果肉が付いている

クラトーンを切ると、中央には3〜5個ほどの種があり、それぞれの種の周囲に白い果肉が付いています。

この部分はやわらかく、品種によっては本当に綿のようなふわっとした食感があります。英語で「Cotton Fruit」と呼ばれることがあるのも、この独特の果肉が理由です。

外側にも白い果肉がありますが、種の周囲にある部分の食感や甘さもクラトーンならではの魅力です。

甘いものから酸味の強いものまである

クラトーンの味は、品種や熟度によってかなり変わります。

十分に熟した甘味系の品種なら、そのままフルーツとして楽しめるほど甘くなります。一方で、酸味がしっかり残るタイプもあり、タイではその酸味を生かして甘辛い料理や漬け物にも利用します。

そのまま食べるだけでなく、料理の材料としても使えるフルーツなのがクラトーンの面白さです。

タイで食べたいクラトーンの代表的な種類

プイファイ|ふわっとした白い果肉が特徴

「プイファイ(Pui Fai/ปุยฝ้าย)」は、クラトーンを代表する人気品種のひとつです。

果実は中〜大型で、丸形からやや扁平な形。熟すと果皮は黄〜黄褐色になり、中には厚くやわらかな白い果肉が入っています。

特に特徴的なのが、種の周囲を包む白い果肉のふわっとした食感です。「プイファイ」という名前も綿毛を思わせる特徴につながっています。

甘味を感じやすく、ほどよい酸味もあるため、生でクラトーンを食べてみたい人にも向いています。

イーラー|大きな果実が目を引く品種

「イーラー(E-la/อีล่า)」は、大きな果実を付けることで知られるクラトーンです。

一般的なクラトーンより大型になりやすく、600gを超えるものや、さらに大きく育つ実もあります。果皮は黄色系で、中には厚い白い果肉が入っています。

熟度が浅いうちは甘酸っぱさがありますが、十分に熟すと甘味が増します。

大きさでほかの品種と見分けやすいため、市場で大型のクラトーンを見つけたら品種名を確認してみるのも面白いでしょう。

タプティム|丸みのある果実としっかりした果肉

「タプティム(Thapthim/ทับทิม)」は、比較的丸みの強い形をした品種です。

果皮は黄〜淡黄色で、中の白い果肉はプイファイほどふわふわというより、少ししっかりした食感を楽しめます。

イーラーほど大型ではないため、複数品種を並べると丸みのある形とサイズ感の違いも確認しやすいでしょう。

ニムヌアン|薄い皮とやわらかな果肉

「ニムヌアン(Nim Nuan/นิ่มนวล)」は、名前の通りやわらかな食感が特徴のクラトーンです。

果実はやや扁平な丸形で、果皮は黄褐色。皮は比較的薄く、中には厚くやわらかな白い果肉が入っています。

味は甘酸っぱく、種の周囲にある白い部分も厚めです。

プイファイと比べても、果肉全体のやわらかさを楽しみやすいタイプです。

タイのクラトーンの旬はいつ?一番おいしい時期

主な旬は5〜7月頃

クラトーンは、タイでは5〜7月頃に多く出回るフルーツです。

暑季の終盤から雨季にかけて旬を迎え、市場やスーパーにも黄色く熟した実が並び始めます。

マンゴスチンやランブータンなどの南国フルーツとも時期が重なるため、初夏のタイは複数のフルーツを食べ比べるのにも向いています。

6〜7月頃は旬の品種を見つけやすい

プイファイやニムヌアンなど、6〜7月頃に収穫量が増える品種もあります。

この時期なら、単に「クラトーン」として売られているものだけでなく、品種名や産地名を表示した商品を見つけられることもあります。

甘味系を狙うなら、十分に黄色く熟した実や生食向けとして販売されているものを選ぶとよいでしょう。

ロッブリーは有名な産地のひとつ

タイ中部のロッブリーは、クラトーンの産地として知られています。

特にタルン地区では、プイファイ、イーラー、タプティム、ニムヌアンなど複数の品種が栽培されており、地域ブランドとしても知られています。

旬の時期には生果実だけでなく、シロップ漬けや甘く加工したクラトーンなども販売されます。

クラトーンはどんな味?白いふわふわ果肉と食べ方

甘味と爽やかな酸味を楽しめる

完熟したクラトーンは、甘味の中に爽やかな酸味があります。マンゴーのような濃厚な甘さというより、甘酸っぱさと独特のやわらかな食感を楽しむタイプです。

品種によって甘味の強さはかなり違うため、酸味の強い実もあれば、そのままデザート感覚で食べられる甘味系もあります。

外側と種の周りで食感が違う

クラトーンのおもしろいところは、ひとつの実の中でも食感が少し異なることです。

外側の白い果肉にはある程度の歯ごたえがありますが、種を包む白い部分はよりやわらかく、ふわっとした食感になります。

特にプイファイのような品種では、この種の周りの綿のような果肉が大きな魅力です。

縦に切り分けて食べる

クラトーンは皮が厚いため、リンゴのようにそのままかじるよりも、包丁で切って食べる方が簡単です。果実を縦方向に4〜5等分し、外側の皮を取り除いて白い果肉を食べます。

中心部にある種の周りにも果肉がありますが、硬い種そのものは食べません。

種を丸ごと飲み込まないように注意

種の周囲に付いた白い果肉はおいしく食べられますが、中心には硬い種があります。

果肉だけを口の中で取り、種は残すようにします。小さな子どもが食べる場合は、あらかじめ種を取り除いておく方が安全です。

タイでクラトーンを買うには?選び方と旅行者が知っておきたい注意点

黄色〜黄褐色に熟したものを選ぶ

生で食べるクラトーンを選ぶなら、果皮が品種本来の黄色〜黄褐色へ色づいているものを確認します。緑色が強く残った実はまだ未熟で、酸味や渋みを強く感じることがあります。

すぐ食べるなら、全体が自然に黄色くなり、熟した香りを感じられるものが選びやすいでしょう。

果皮の傷や柔らかすぎる部分を確認する

クラトーンは厚い皮に守られていますが、大きな傷や黒く傷んだ部分があるものは避けます。また、果実全体が極端に柔らかくなっている場合は、熟しすぎて内部まで傷んでいる可能性があります。

少し重量感があり、果皮にハリが残っているものを選ぶとよいでしょう。

甘いものを探すなら生食向けか確認する

クラトーンには甘いタイプと酸味の強いタイプがあります。

そのままフルーツとして食べたいなら、店員に甘いものを選んでもらうか、「甘いクラトーン」を意味する**「กระท้อนหวาน(クラトーンワーン)」**の表示を探すと分かりやすいでしょう。

料理用の酸味が強いものを購入すると、想像よりかなり酸っぱく感じることがあります。

旅行中ならカット済みも便利

市場やスーパー、フルーツショップでは、皮をむいて食べやすく加工したクラトーンが売られることもあります。初めて食べる場合は、丸ごと1個買うよりも少量のカット商品や加工品から試す方法もあります。

旬の生果実はタイ滞在中に楽しみ、お土産には市販の加工商品を選ぶと扱いやすいでしょう。

クラトーンを使った代表的なタイ料理・スイーツ

クラトーンソンクルアン|甘辛い具材をのせる定番の食べ方

クラトーンを使ったタイらしい一品が「クラトーンソンクルアン(กระท้อนทรงเครื่อง)」です。

皮をむいて切り込みを入れたクラトーンに、甘辛いタレ、唐辛子、ピーナッツ、干しエビなどを合わせます。

クラトーンの酸味に、甘味・辛味・塩味・香ばしさが一度に加わるのが特徴です。

生の果物として食べる場合とはまったく違う、タイならではのクラトーンの楽しみ方です。

ゲーンクアクラトーン|クラトーンを使ったココナッツカレー

クラトーンは、タイ料理のカレーにも使われます。

「ゲーンクアクラトーン」では、クラトーンの果肉をココナッツミルクを使ったカレーに加え、エビなどの具材と合わせます。

果実の酸味がカレーの辛さとココナッツミルクのコクを引き締め、甘酸っぱい果物を料理へ生かすタイらしい組み合わせになります。

クラトーンロイゲオ|シロップで冷たく楽しむ

「クラトーンロイゲオ」は、クラトーンの果肉を甘いシロップに入れて冷やしたデザートです。

生では酸味のある果肉も、シロップの甘さを加えることで食べやすくなります。

氷を加えて冷たくすれば、暑い季節にもぴったりの爽やかなタイスイーツになります。

クラトーンチェーイム|甘く漬けた加工品

クラトーンを砂糖などで甘く漬けた「クラトーンチェーイム」もあります。

果実の酸味を残しながら甘味を加えることで、生のクラトーンとは違った濃い味わいになります。

旬の時期以外でも楽しみやすく、おやつや加工フルーツとして販売されます。

クラトーンの加工菓子

クラトーンは果肉を練った菓子や、甘酸っぱい保存食などにも加工されます。

ただし、初めてクラトーンを食べるなら、まずは旬の生果実で白いふわっとした果肉を味わい、そのあとクラトーンソンクルアンやロイゲオなどへ広げると、この果物の特徴を一番分かりやすく楽しめます。

目次