タイで曜日の色(カラー)がとても重視されているのはご存知でしょうか。日本では星座占いや血液型占いが主流ですが、タイでは『誕生日の曜日占い』というものが存在します。ここでは、タイ人にとって自分の誕生日の曜日がどれほど重要かを解説していきます。
タイ人は誰もが知っている自分の誕生曜日
みなさんは自分の誕生曜日(生まれた日の曜日)をご存知でしょうか?
タイでは自分の生まれた曜日をとても大切(重要視)にしており、生まれた曜日によって『ラッキーカラー』や『守護神』、『冠婚葬祭の吉日』、『仏像』などが全てきまります。
例えば、
・自分が生まれた曜日のものを身につけるようにする。
・結婚式では、新郎新婦の生まれた曜日によって吉日を算出。
・新居を建てる際は、生まれた曜日によって大黒柱に埋める縁起仏が変わってくる。
・お葬式では、故人の誕生曜日によって火葬する日が決まる。
・寺院では、自分が生まれた曜日の仏像を拝むことで幸運をもたらす。
など、日常生活から冠婚葬祭や守護神などの人生に大きな影響を与えるほとんどのことが、この誕生曜日によって決められるのです。なので、タイ人に自分の誕生曜日を聞いたら、誰に聞いても答えられるはずです。
日本でいう星座占いや血液型占いのように、タイでは曜日ごとの性格や運勢を占ったりします。
そもそも誕生曜日のルーツとは
曜日ごとの仏陀(仏像)は、インドの古代宗教バラモン教の占星術にある9人の神様がルーツ(起源)だと言われており、『曜日ごとの8体の仏陀(水曜日のみ昼、夜の2体の仏陀)』と『1体の日々(毎日)の仏陀』があります。
日本では血液型占いや12星座占いが主流とされていますが、タイでは誕生曜日占いが主流で、雑誌の占いコーナーや相性チェック、街中にいる占い師(モォードゥー)などの基準となるものが、それぞれの誕生曜日なのです。
タイ:各曜日の色(カラー)や特徴とは
まずは自分の誕生日カラーを確認してみてください。(チェックはこちら)
日曜日
カラー:赤
数字:6
守護方角:北東
守護動物:ガルーダ(神鳥)
特徴:活動的で実直。自由人を愛する。貯金が苦手。
適職:弁護士、販売員、専門家、作家、学者、外交官などの話すことを主とする
守護仏:プラプッタループ・パーンタワーイネート
仏像:瞬きせず見つめる立像で、両手(右手が上で左手が下)をお腹の上で組んでいる姿で菩提樹(ぼだいじゅ)を見つめている立像。
月曜日
カラー:黄色
数字:15
守護方角:東
守護動物:虎
特徴:温和。ロマンチスト。心変わりしやすい。
適職:各種サービス業、看護師、社会福祉士、教師など
守護仏:プラプッタループ・ハーム・サムトーン
仏像:右手の掌を前に向け胸・肩の高さまで上げ、左手は垂直に下ろしており、飢餓・日照りを制止する立像です。
火曜日
カラー:ピンク
数字:8
守護方角:南東
守護動物:ライオン
特徴:頑固で他を認めない。冒険好き。忍耐力に欠ける。目上の人に信頼される。
適職:職員、ボランティア、公務員、外科医など
守護仏:プラプッタループ・パーンサイヤート
仏像:枕の上に右手を乗せ、掌に頭を抱えて(腕枕の形)左手は足の方へまっすぐ伸ばしている姿で、目を閉じている寝釈迦象。
水曜日(昼)
カラー:緑
数字:17
守護方角:南
守護動物:牙がある動物
特徴:柔和で言葉使いが優しい。人に合わせることができる。目上の人に可愛がられる。
適職:通信関係、ラジオDJ、広報関係、外交官、会計士など
守護仏:プラプッタループ・パーンウムバート
仏像:右手は側面に、左手は底にお布施の鉢を前に抱えた仏像。
水曜日(夜)
カラー:黒
数字:12
守護方角:北西守護神:プラプッタループ・パーンパレーライ
守護動物:牙がない動物
特徴:短気。好き嫌いが激しい。何事にも真剣。
適職:海外との交渉関係の仕事、酒類業、ハイリスクな仕事で能力を発揮できる。
守護仏:プラプッタループ・パーンパレーライ
仏像:両の掌を足の上に置き、椅子に座るかのように石の上に座る坐像。その下には水を献上する象と蜂の巣を献上する猿の像がある。
木曜日
カラー:オレンジ(橙色)
数字:19
守護方角:西
守護動物:ネズミ
特徴:揺るぎない精神力の持ち主。地位と名声を得る。信用がおける。
適職:政治家、教育指導者、外交官、事業主など
守護仏:プラプッタループ・パーンサマーティ
仏像:右手を上、左手をしたにして掌を組み、右足を上に胡座(あぐら)をかいて瞑想する姿の坐像。
金曜日
カラー:青
数字:21
守護方角:北
守護動物:モグラ
特徴:人を惹きつける魅力がある。芸術性や音楽を愛する。社交的。
適職:芸能関係、学者、軍、警察
守護仏:プラプッタループ・パーンラムプン
仏像:右手を上に、左手を下にして胸の前で交差する姿の立像で、仏法と伝道について瞑想する姿です。
土曜
カラー:紫
数字:10
守護方角:南西
守護動物:蛇・竜
特徴:忍耐力がある。努力家。孤独を好む。
適職:美容関係、不動産業
守護仏:プラプッタループ・パンナークプロット
仏像:右手を上に、左手を下に掌を上に組み、胡座(あぐら)をかいて座る坐像です。背後にいる7つの頭を持つ蛇(ナーガ)に保護されて瞑想している姿です。
毎日
カラー:金色
数字:12
守護方角:中央
守護仏:プラプッタループ・パーンマーラウィシャイ
仏像:生まれた曜日に関係ない守護仏で、魔王マーラに勝利したときの姿。左手はお腹の前で掌を上に向けて、右手は右足の上に向けながら胡座(あぐら)をかいて座っている坐像。
タイで誕生曜日の数字が持つ役割
この誕生曜日の数字は、ラッキーナンバーということではなく、その日がもつパワーレベルの強弱です。
一番強いパワーを持つのが金曜日(木曜日も)は神聖な日とされており、最もパワーの弱い日曜日は体を休みることができる日ということになります。
また、木曜日は最も縁起が良い日とされており、結婚式やタンブンなどに適した日とされており、水曜日は不吉な日とされており、行事ごとなどは控えるといった風習があります。
日 :6
月 :15
火 :8
水昼:17
水夜:12
木 :19
金 :21
土 :10
ちなみに、この全ての数字を足したら108、『煩悩の数』となります。
この記事のまとめ
いかがでしたか。タイの曜日の色に関して少し解説してきましたが、『数字』『方角』『仏像』『色』など実際はもっともっと奥が深く、かなり深い歴史があるのです。
みなさんに馴染みが深いこといえば『服の色』だと思います。タイ国民から最も愛されていたプミポン国王の誕生日が12月5日(月)だったことから、12月5日は黄色い服を見に纏う方が増えたり、政治で対立する際はそのカラーがシンボルカラー(象徴色)になったりなど、タイではとても重要視されているのです。
タイに行く際はぜひ参考にしていただければ幸いです。