タイには昔はチップ文化はありませんでした。観光客も増え、ヨーロッパやアメリカの文化が徐々に浸透して行くとともにチップというものが根付いてきたのです。タイでチップを払うべき場所、それぞれの場面ごとに解説していきます。
タイのチップ事情
タイは昔はチップ制度がありませんでした。
ですが観光客も増え、ヨーロッパやアメリカの文化が徐々に浸透して行くとともにいつのまにかチップの習慣がある国として定着しました。とくに観光客の多いバンコクなのどではチップはあって当然の制度として根付いています。
ですが、チップを払わなかったからといってサービスが極端に悪くなったりなどがあるわけではありません。
払うべき場所はある程度決まっているので、チェックしていきましょう。
タイのチップで使用するお札は?
ちなみに、チップは基本的にお札で支払いましょう。10バーツの硬貨x2枚など、硬貨での支払いはしません。
タイで支払うチップのお札は基本的に
■20バーツ
■50バーツ
■100バーツ
になります。(お札のみ使用)
日本円に換算してみると、
■20バーツ = 60円
■50バーツ = 150円
■100バーツ = 300円
(1バーツ3円計算)
と意外と安いのです。
タイでチップを支払うべき場所
1:ホテル
2:レストラン
3:マッサージ・スパ
4:タクシー
タイでチップを支払う必要がない場所
1:屋台
2:コンビニ
3:ショッピングモール内の店舗
4:フードコート
5:ファーストフード
6:スーパーマーケット
7:市場
などでは、基本的にチップを払う必要はありません。
チップを渡す際には笑顔で『コップンカップ』と言いましょう。
ホテルのチップ事情!連泊の時はどうする?
ホテルでチップを払う場面は以下の3つ
1:荷物を部屋に運んでくれたボーイ
2:ベッドメイキングの後
3:ルームサービスを使用したあと
ボーイさんにチップを渡す
1回に渡す金額(平均的)ですが、ホテルのランクによって異なります。
50バーツ (150円) | 1泊:2000バーツ(6000円)以下のホテル |
---|---|
50~100バーツ (150円~300円) | 1泊:2000~6000バーツ(約6000円~1万8000円)以下のホテル |
100バーツ (300円) | 1泊:6000バーツ(1万8000円)以上のホテル |
※この例はあくまで目安になります。
渡し方は、本人がいる場合は直接渡します。
ボーイさんに渡す場合は荷物を部屋に運んでくれて、部屋の説明が終わった時に支払います。
金額は上記の表を参考にして下さい。
荷物がめちゃくちゃ重いものである場合や、量がとても多い場合などは100バーツ(多め)を支払うようにしましょう。
ベッドメイキングにチップを渡す
ベッドメイキングなどでチップを渡す場合は、部屋の目立つとことろ、わかりやすいところに置いておきましょう
連泊する場合、ベッドメイキングの度、毎日置くようにしましょう。(ベッドメイキングは担当が変わるため)お掃除をしてくれたスタッフに感謝の気持ちを込めてチップを置いておきましょう。
金額はボーイさんよりも若干安めでも問題ないでしょう。
通常のホテルであれば20〜50バーツ、高級ホテルであれば50〜100バーツほどで問題ないでしょう。
レストランでのチップ事情
ファーストフード店
- マクドナルド
- ケンタッキー
- スターバックス
- バーガーキング など
これらのファーストフード店はチップは必要ありません。おつりの1バーツや2バーツの細かな小銭も受け取って大丈夫です。
フードコート・屋台
チップの必要なし。
チップを支払う必要があるレストラン
タイには屋台・食堂・高級レストランなどさまざまな飲食店があります。
チップを払うべき場所の見分け方として、高級レストランであれば、「必要かな?」と感じると思いますが、タイの小さなレストランや食堂・街中のタイ料理屋さんなどでは、どうやって見分ければ良いのかわからないと思います。
簡単な見分け方として、『ドアがちゃんとあり、冷房が効いているお店』を利用した際に、チップが必要だと考えても良いかもしれません。
レストランのチップはいくら?
チップの払う額は、会計の5~10%が支払いの目安になります。(多くても100バーツ程度)
サービス料が含まれているレストランであればチップの必要はありません。支払いの際に出たお釣りの小銭をチップとして支払いましょう。(28バーツのお釣りの場合は20バーツ のみもらって、8バーツ はチップで残す)
チップの目安として、
■総額が500バーツ(1500円)
→30バーツ(90円)程度、
総額が1000バーツ(約3000円)
→50バーツ(150円)程度
※レシート、領収書などは支払い前に必ず確認するようにしましょう。
サービスチャージは、サービスチャージと表記されているケース以外にも、サービスとだけの時もあり、SVCと略されている時もあります。レシートを確認し、基本的に10%上乗せされていれば、サービスチャージだと思って良いでしょう。
クレジットカードで支払いをした場合は、基本的にチップを払う必要はありません。
豆知識:タイの普通のレストランでのチップの払い方
チップは感謝の気持ちです。支払っていけない場所というのはないので、「払う必要があるのかな?」「必要ないのかな?」と感じたら気持ち程度に、少しだけチップを置いておきましょう。
払い方ですが、日本人のお金の支払い方として、4050円であれば、5050円を支払い、お釣りを1000円にしがちです。
タイで会計時に485バーツだとしたら、505バーツ 払い20バーツをお札でもらいがちですが、ここは500バーツで支払いをし、お釣りの15バーツはチップとして支払いましょう(10バーツはとって、5バーツのみチップでも良いでしょう)。
タイの料理やさんでは、細かいお金(硬貨)はチップとしてそのままにしておくのがおすすめです。
マッサージやスパでのチップ事情
マッサージやスパが目的でタイに行くという人もたくさんいるのではないでしょうか。
マッサージやスパは高級店でもローカルなお店もでもどこでも必ずチップが必要になってきます。
チップを支払うタイミング
チップは施術が終わった後に、すべての支度を終え帰るときに支払います。
チップの金額
チップの額は1時間あたりで考えましょう。
ローカルなマッサージ店(1回の施術が100~1500バーツ)
→ 1時間:50バーツ
→ 2時間:100バーツ
高級なマッサージ店(1回の施術が2000バーツ以上)
→ 1時間:100バーツ
→ 2時間:150~200バーツ
この金額が基本的(平均的)な金額になります。
チップを渡す金額の基準
サービスが悪い = 20バーツ
普通 = 50バーツ
サービスが良い = 100バーツ
50バーツ札などがない場合は20バーツ札3枚で60バーツなどでも可能です。
といったように、お客さんが感じたサービスの満足度を金額別で支払います。
不快なサービスであれば、チップを払う必要はありません。チップというのはお客の満足度を感謝の気持ちとしてチップにするのです。
マッサージのチップはいくらが正解?100バーツは高い?安い?
20バーツは基本的に渡さない金額なので、20バーツ を渡す際には、向こうの気持ちを考える必要はないほどサービスが良くないということです。
マッサージ師の気持ちからすると、1時間のマッサージで、50バーツはふつうの金額なので、とくにこれといった感情はなく、「コップンカップ(ありがとう)」といった感じです。
100バーツ のチップをもらえると実はマッサージ師はとても喜びます。
※マッサージ師の給料は高くありません。チップありきのサービスとなっているので、チップは必ず支払うようにしましょう。
タクシーのチップ事情
タイのたくしーの初乗りは35バーツ (110円)ととても安く、台数もとても多いので使いこなすことができるととても便利な交通手段になります。
タクシーでチップが必要?
タクシーでチップが必要?と思うかもしれませんが、基本的にチップは必要ありません。
タクシーのチップというのはマッサージなどのチップとは違い、お釣りの端数(5バーツ以下)がチップ代わり。
運転手によっては最初から端数は渡さない方もいるかもしれませんが、そういった場合はチップとして差し上げてください。
注意点としては、値段交渉で乗車したタクシーへのチップは必要ありません。
基本的に値段交渉はNGなので、悪質なドライバーである可能性が高いので乗らない方がいいのですが、乗らざるおえない場合があると思います。(遠くに行く場合などは別です)そういった場合はチップは必要ありません。
タイのタクシーでのおすすめな支払い方
日本人はお釣りがぴったりになるように支払いがちですが、タイのタクシーではやめておきましょう。
51バーツの場合:61バーツ支払って、10バーツのお釣りが欲しいところですが、60バーツを支払いわざと細かいお金をだし、小銭はチップとして渡しましょう。(5バーツ硬貨であればもらってもよし)
小銭をチップとして渡す際に言うべき言葉
小銭をチップとして受け取らないときに使えるセリフが、
『マイペンライ』(気にしないで!)
といってタクシーを後にしましょう。
もしくはOKといって手をかざすだけでも伝わります。
この記事のまとめ
チップというのは払わなければいけないもの(制度)ではありません。
受けたサービスに対し「感謝の気持ち」を込めて相手に代金を支払うものです。
日本人に文化にはなく、慣れないチップ文化ですが、タイに来たからこそ味わえる文化です。