ブティックホテルとは。ブティックホテルとはどんなホテルかご存知でしょうか?世界的に注目されているホテルカテゴリのひとつですが、日本ではまだまだ誤認識があるようです。ここでは日本と世界のブティックホテルの特徴などを解説していきます。
ブティックホテルとは
ブティックホテルは、1980年頃に新たなホテルカテゴリーとして誕生しました。
1980〜1990年代半ば頃にはニューヨークなどの大都市を起点に始まったとされており、2000年代に入ってからは世界的にもブティックホテルというものが取り入れられるようになりました。
アメリカやイギリスなど、英語圏の国々をはじめとする欧米諸国の呼び方として、ブティックホテルのことを『ブティックホテル(Boutique Hotel)』や『デザインホテル(design hotel)』と呼びますが、日本においては『デザイナーズホテル』と呼ばれることもあります。
日本においての『ブティックホテル』というのは、若干意味が異なった認識をしているので、のちに解説していきます。
ブティックホテルの特徴
ブティックホテルを一言で言うと『テーマ性のあるこだわりホテル』のようなものです。
・個性があり良質なサービスを提供するホテル
・デザイン性の高い小規模なホテル
・流行を作り出す先進的なホテル
という特徴があります。
ブティックホテルは、100〜10室程度と比較的規模が小さいながらも、独創性溢れる独特なデザインやサービスなどを売りにしているホテルのことをいい、専門性を持ったホテルのことをブティックホテルと言います。
価格に関しては、一般的なシティホテルと比較すると若干高めの設定ではあるが、一般のホテルのように画一的なサービスではないブティックホテルのデザインや質を求める宿泊客にとても支持されているホテルです。
ブティックホテルは独立系のオーナーが経営するというスタイルが多く、一貫した独自のコンセプトや細部まで徹底したこだわりをみせるホテルなので、大手チェーンホテルなどとは大きく異なります。
大手チェーンホテルはマニュアルというものを重視しますが、ブティックホテルはクリエイティビティを重視した運営をしているのもサービスに違いが出る大きな特徴です。
日本におけるブティックホテルの間違った認識
上記で解説してきたのは、『世界におけるブティックホテル』について解説してきましたが、日本にとってのブティックホテルというのは少し意味が異なって認識している場合があります。
『ブティックホテル』=『ラブホテル』
日本においてブティックホテルはラブホテルと認識する方が多いと思います。
その理由には下記のような理由があるのです。
ホテルの内容はラブホテルではあるが、業界では露骨な表現をさけるため『ラブホテル』という名前を付けずに『ブティックホテル』という名前をつけることによって偽装ラブホテルとして『ブティックホテル』という名前をつけることがあります。
ホテル名というのはホテルのオーナーが決めているので、ある宿泊施設に『ブティックホテル』という名前がついていても、実際には本来のブティックホテルの意味には当てはまらないこともあるのです。
こういったことにより、『ブティックホテル』=『ラブホテル』という誤認識が日本にはあります。
海外では、ブティックホテルをラブホテルを指すことは決してありません。
日本の本格ブティックホテルとは
日本でも、海外からの観光客の増加に伴い需要が増え各地『本当のブティックホテル』が見られるようになりました。
TRUNK(2017年)
日本での本物のブティックホテルの歴史は浅く、2017年にブライダル事業の『テイクアンドギヴ・ニーズ』(T&G)が日本に開業した本格的なブティックホテルの『TRUNK(HOTEL)』があります。
渋谷駅から徒歩10分ほどにあるTRUNKの1階ラウンジは、コワワーキングスペースやバー、カフェになっており、ソファでくつろいだり、Wi-Fiや電源があるのでパソコンで作業したりなど思い思い過ごす人で溢れ独特の世界観があります。
TRUNKは『ソーシャライジング』をコンセプトにしたブティックホテルで、世界のラグジュアリーホテルやブティックホテルが選出される『Design Hotels』に加盟しているホテルです。
客室は15室と少な、客単価は5万円以上と高めだが、稼働率は90% を超えるという人気の本格ブティックホテルなのです。
公式HP:TRUNK
Ace Hotel-エースホテル(2020年5月予定)
2020年に5月21日に、世界的に有名なブティックホテル『Ace Hotel』が京都にオープンします。(記事作成は2020年4月)
エースホテルは、1999年にアメリカのシアトルに創業してから、現在はポーランド、ニューヨーク、ロサンゼルス、ピッツバーグ、シカゴなど9つのホテルを世界で展開している世界的にも有名なホテルです。
エースホテルの特徴は、その地域や歴史の特徴を取り入れることで各土地の風土を生かした『そこでしか味わうことのできない体験』をコンセプトにしています。
エースホテル京都は京都の美と歴史を重んじ、デザイン監修は隈研吾が、インテリアデザインにはコミューン携わっており、和洋の意匠とカルチャーが融合する、創造的空間となりました。
公式HP:Ace Hotel
キンプトン東京・新宿(2020年開業予定)
2020年にはインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)のブティックホテルブランド『キンプトン東京・新宿』が新宿で開業します。
『キンプトン』は世界中で66ホテルを運営しており、日本初出店となるIHGのラグジュアリー・ブティックホテル・ブランドとして、「キンプトン東京・新宿」を建設しました。
ターゲットは「ラグジュアリーライフスタイルセグメント」ではあるが、『心からのおもてなし、すばらしいデザイン、美味しい食事と飲み物、忘れられないユニークな経験』というキンプトン共通のコンセプトは『キンプトン東京・新宿』にもしっかり込められています。
公式HP:キンプトン東京・新宿
この記事のまとめ
この記事では、『ブティックホテル』というものがどういったホテルであるか?ということを解説してきました。
ブティックホテルを一言でいうと『テーマ性のあるこだわりホテル』ですが、日本における本物のブティックホテルはまだまだ多くなく、これから日本でも展開されていくであろう注目のホテルです。
日々変わっていくホテル業界の新たなカテゴリでもあるブティックホテルはこれから大注目の的になるでしょう。