タイの国旗は「トン・トライトング(三色旗)」(ธงไตรรงค์:Thong Trairong)と呼ばれており、『紺(王国)』『白(宗教)』『赤(国民)』の3色でデザインされています。ここでは、タイの国旗の由来や意味、歴史を解説していきます。
タイ王国の国旗の意味
タイ王国の国旗は「トン・トライトング(三色旗)」(ธงไตรรงค์:Thong Trairong)と呼ばれています。
中央の紺色:
『国王』を象徴している。なぜ紺色かというと、ラーマ6世の誕生日を表す色だからと言われている。
白色:
建国の伝説に登場する白象に由来。『宗教』を象徴している。
赤色:
『国家・国民の団結力』国民の命を表している。
旗全体の意味:
青色の王室を中心とする国民の忠誠心・団結力、そして小乗仏教への高い信仰心を象徴している。
タイ王国の国旗の歴史
タイ王国最初の国旗
タイの国旗は(1656-1688年:ナーラーイ大王)この時代に初めて使われるようになったと言われているのですが、当時は『赤く無地』の国旗を使用していたのだとか(詳細は不明である)。
1855年:王家のシンボル「白象」が描かれたデザインに
その後、(1809-1824年:ナパーライ大王、ラーマ2世)時代に『赤地の上に白い仏教の輪(チャクラ)、その内側に白象』が描かれている国旗へ。
1855年(1851-1868円:モンクット王、ラーマ4世)の時代に、王家のシンボルの白象を配した旗(真っ赤な国旗の中心に白象を記載)をタイ王国の正式な国旗となった。
1916年:現在の国旗のようなデザインになるが、当時は真ん中が赤色
1916年、現在の国旗のような形になったのだが、中央の紺色の部分は当時は外側の色と同じ赤色でした。
1917年、中央の色が紺色に変えられたのだが、この紺色はどこから来たかというと、当時のワチラーウット王(ラーマ6世)の誕生日カラー(金曜日)を示す色を使用したと言われています。
タイでは誕生にカラーが重要?
タイでは曜日ごとにその曜日の色や仏像というのが決められています。自分の生まれた曜日で冠婚葬祭の吉日が算出されたり、祈りを捧げる守護神やラッキーカラーが決まっています。
タイ人は、自分の生まれた曜日の色のものを身につけたり、寺院などでは自分の曜日の仏像に拝むことで、幸運をもたらすと古くから信じられています。
日曜日:赤
月曜日:黄色
火曜日:桃色
水曜日:緑色
木曜日:オレンジ色
金曜日:青色
土曜日:紫色
タイの国旗が上下左右対称のデザインになっている理由とは
タイの国旗が対象的なデザインになった理由として、1910年に起こった国旗逆掲揚事件が原因となっている。
国旗逆掲揚事件とは、ワチラーウット王(ラーマ6世)が洪水被害を受けた地域を視察していた際に国旗が逆さまに掲揚されていたのを発見。それをきっかけに、このようのことが二度と起こらないようにと、1917年に上下左右対象の現在の三色旗が制定されたのである。