ワットヤイチャイモンコンといえば、アユタヤの遺跡の中で「高い仏塔」と「真っ白な涅槃仏」で知られている人気観光地です。アユタヤ遺跡の中心からは少し外れた場所にありますが、とても人気の観光地でパワースポットとしてもとても人気があります。
ワットヤイチャイモンコンの基本情報
名称 (英語) |
ワットヤイチャイモンコン (Wat Yai Chai Mongkon) |
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住所 | Khlong Suan Phlu Phra Nakhon Si Ayutthaya Amphoe Phra Nakhon Si Ayutthaya |
営業時間 | 8:00〜17:00/無休 |
料金 | 20バーツ |
ワットヤイチャイモンコンとはどんな遺跡?
ワットヤイチャイモンコンは、別名『ワット・プラ・チャオプラヤータイ』といい、1357年に作られた寺院で寺院としてはとても古い寺院になります。
アユタヤを建都した初代の王、ラーマーティボーディー1世(1350〜1369年)が建てた寺院で、当時は「セイロン(現スリランカ)」に留学中の僧侶たちが戻ってきた際の瞑想の場として建立されました。
※ラーマーティボーディー1世はアユタヤ王朝時代の初代の王様で、ウートン王とも呼ばれていました。
一際目立つ大仏塔は『戦勝記念の塔』
一際目立つ72mの仏塔は1592年に建てられたもので、勝利の記念塔です。
アユタヤは1767年に隣国のビルマ(現ミャンマー)との争いに敗れ、一時は属国となったのですが1592年に当時の王『19代ナレスアン王』は象に乗りビルマ王子(現ミャンマー)と一騎討ち…この戦いでナレスアン王が勝利し、そのビルマ軍との戦いに勝利した記念を祝い建てた塔がワットヤイチャイモンコンの大仏塔です。
当時のナレスアン王はビルマが建てたチェディ・プカオ・トンのパゴダに対抗してこの塔を建てましたが、高さはわずかに及びませんでした。
ナレスアン王は、タイの格闘技『ムエタイ』の創設者という伝承があり、タイでは人気の高い王のひとりです。
高さ72mの大仏塔
大仏塔はアユタヤ王朝を再び独立させたことにちなみ『プラ・チェーディー・チャイ・モンコン(吉祥なる勝利の仏塔)』と名付けられ、ワットヤイチャイモンコンという寺院名はこれに由来しています。
円すい型で先が尖ったデザインの大仏塔ですが、これは古代インドのストゥーパに起源をもっておりセイロン(現スリランカ)で発展したスリランカ様式を用いて建立されました。釣鐘型の仏塔が特徴的で、タイでは先の尖った仏塔のことを『チェディ』といいます。
大仏塔に登ってみよう!
高さ72mの大仏塔は参拝者と観光客が中段まで上がれるようになっています。階段はところどころ欠けていたりと少し登りにくいところもあるので、足元には気をつけるようにしましょう。
仏塔の上部には回廊のような場所があり歩いて回ることができます。アユタヤの遺跡や遠くを見渡すことができます。
一際目立つワットヤイチャイモンコンの大仏塔は見るだけではなく、登っていくこともできるんです!
大仏塔の内部はパワースポットになっている!
塔の内部はどうなっている?
大仏塔の中段まで上がっていくと、塔の内部に入ることができます。塔の内部は洞窟のようになっており、僧侶たちが瞑想を行っていた場所ということもありとても神秘的な空間。
大仏塔の内部には金箔を貼られた8体の仏像が安置されています。この8体の仏像は円を描くように等間隔で安置されており、8体の仏像の見つめる先には井戸のような穴があります。
この穴がパワースポットなんです!
壺の中にコインを投げ入れよう!
井戸の中を覗いてみてください。井戸の穴は思った以上に深く、穴の下には壺のようなものがあります。この壺の中にコインを投げ入れることができたら願いが叶うと言われており、人々のパワースポットとなっています。
この大仏塔が建てられた由来は覚えていますか?この大仏塔は『戦争の勝利を記念して建てられた塔』です。勝利をしたいとき…勝運をあげたいときには最高のパワースポットなのです。
ワットヤイチャイモンコンの1つ目のパワースポットです。勝負運など、運気をアップしたい方にはとてもおすすめのスポットです!
アユタヤの仏像なのに首から上がある仏像が多い理由とは
大仏塔の裏にある仏像たち
仏塔の周囲を歩いて観光することもできます。仏塔を正面に見て仏塔の後ろ側に回ると真っ白で黄色い袈裟をかけた仏像があります。真ん中の大きい仏像が仏陀で、周りの仏像はその弟子たちです。
日本ではなかなか見ることのできない仏像たちなので、ワットヤイチャイモンコンに行った際には裏手に回り仏像を見てみましょう。
アユタヤ遺跡なのになぜ破壊されていない仏像が多いのか?
そのほかにも大仏塔の周りにはたくさんの仏像が並んでおります。並べられた仏像をみて、「あれ?アユタヤ遺跡の仏像なのに頭部が切り落とされていない!」とお気づきの方もいるのではないでしょうか。
ワットヤイチャイモコンの仏像に頭部がある理由は、アユタヤ遺跡の中心部から少し離れているため比較的破壊が少なかったという理由があります。並べられている仏像の鮮やかな袈裟を纏った姿は美しく、アユタヤ王朝時代を肌で感じることができるはずです。
ワットヤイチャイモンコンのパワースポット「涅槃物」
ワットヤイチャイモンコンの見所は仏塔だけではありません。敷地内にある涅槃物もとてもおすすめで、日本では見られないほどの大きさの涅槃仏は漆喰で作られており、仏像の足の裏にコインを貼り願い事をすると願い事が叶うと言われているパワースポットです。
タイのパワースポットでもあるので、ワットヤイチャイモンコンに観光に行く際は絶対に外せないスポットです。
涅槃物はバンコク(ワットポー)にもあり、タイではよく目にする涅槃物ですが日本では見ることができません。涅槃仏はパワースポットとしても大人気なので絶対にいきましょう!
正面にある礼拝堂のウィーハン
遺跡の見所でパワースポットの大仏塔や涅槃物だけでなく、正面に位置する礼拝堂『ウィハーン』もおすすめです。アユタヤ王朝時代の戦争で破壊されていますが、修復作業が進んでおり今では多くの方が祈りを捧げる場所となっております。
礼拝堂内は厳かで神聖な雰囲気が漂っているので、大仏塔や涅槃仏とは違った体験をできるはずです。
この記事のまとめ
いかがでしょうか。ここではアユタヤ王朝時代の寺院『ワットヤイチャイモンコン』について解説してきました。
ワットヤイチャイモンコンはアユタヤ王朝時代の寺院の中でも中心地から少し離れているため、比較的破壊の被害の少ない遺跡です。より当時の雰囲気というのを体験することができるのではないでしょうか。
上記でも解説してきましたが、ワットヤイチャイモンコンは、アユタヤ遺跡の中でもトップクラスのパワースポットです。
アユタヤ遺跡観光では絶対に外せないスポットのひとつではないでしょうか。
ワットヤイチャイモンコンは、戦勝を記念する仏塔や涅槃仏など2つのパワースポットがあり、とてもおすすめの観光スポットです。