タイの服装事情!タイではただ『日本の夏の服装』で行けばいいというわけではありません。「寺院での服装」「ドレスコード」「注意が必要なカラー」など、タイに行く際に知っておくべき服装事情があります。ここではそんなタイの服装に関してを解説します。
タイの1年を通しての気温・気候とは
タイは「1年中暑い!」というイメージがありがちですが、実際には気温や湿度、雨量など、季節によって違いがあります。
1〜2月:乾季(気温28℃前後)
雨はほとんど降りません。朝晩は気温が17℃前後まで下がり肌寒く感じることもあるでしょう。
3〜5月:暑季(気温30℃前後)
少しずつ雨が降るようになり、5月には雨量が増えてきます。1年で最も暑い時期で気温は40℃前後になることもあります。
6〜10月:雨季(気温30℃前後)
1日に数回スコールが降ります。9〜10月には雨量が最も多く、道路が冠水することもあり、渋滞の原因になります!
11〜12月:乾季(気温27℃前後)
雨季が過ぎたこともあり雨が少なくなりあす。朝晩は冷え込むことも。朝晩の気温は17℃前後になることもあり、肌寒さを感じるでしょう。
参考記事:タイの気候!雨季・乾季・暑気の特徴とは
参考記事:バンコク納期の特徴や注意点
タイ旅行の服装:基本情報
・タイは暑い
・タイは日本の夏と同じ
・日本の真夏の服装
このようなイメージから、タイには「Tシャツ」「短パン」「サンダル」さえ持っていけば良いんでしょ。と考えてしまう旅行者は多くいます。しかし、それでは『問題が山積み!』なのです。
(1)タイは寒いんです!
『タイは寒い』これはタイに行ったことがある方であればわかることなのですが、一体どういうことなのでしょうか?
タイが寒いと言われる理由は主に2つ!
①:乾季は朝方が冷え込む
②:冷房が寒すぎる
という理由があります。ここからなぜこう言われているかというのを解説していきます。
(2)乾季は朝方が冷え込む
上の図に記載してありますが、タイの乾季(11〜2月)は1年の中で最も気温が低い時期です。朝方であれば17℃前後まで下がり、Tシャツ1枚で過ごしていては体調を崩す原因になってしまいます。
この時期に旅行に行く場合は、羽織るものがひとつあれば安心です。
(3)タイ人は冷房感覚がおかしい
タイ人はエアコンで部屋をキンキンに冷やすことが大好きです。そのためタイではエアコンの効きすぎているところが多く、日本人にとって寒いと感じるところがたくさんあります。
主に、
・ショッピングモール
・電車
・タクシー
・室内のレストラン
など、冷房がキンキンに冷えているところがたくさん。(かなり寒いです)女性は常に羽織るものやストールを持ち歩いていれば寒くなったら肩などにかけて温度調節をすることができます。
外はとても暑く、室内はとても寒い。この寒暖差で体調を壊してしまう方もたくさんいます。
そもそもタイ人はどんな服装?
そもそも現地のタイ人はどんな服装がなのか?どんな服装が好きなのかご存知でしょうか?国によって好みの服装は違ってきますが、タイでは一体どんな服装が好まれているのか、ここでは「タイ人の好きな服装」について解説していきます。
(1)タイ人女性は明るいビビッドなファッションが大好き
タイの女性は原色で派手め、明るいビビッドカラーが大好きです。赤道に近いタイは日差しが強く、日本人が好むような淡い色合いの服装があいません。なのでタイ人女性はビビッドカラーやネオン系のカラーの服装を好んできています。
(2)ボディラインを引き立たせるファッションが大好き
タイ人は自分を綺麗に魅せることが大好きで、綺麗に魅せるために常に努力をしています。
一般的にタイ人女性は手足が長く、お尻が上がっているためすらりとしたプロポーション。そのスタイルを生かすべくタイ人女性は「ボディラインを魅せるファッション」を好みます。
(3)タイは仏教徒なので、過度な露出はしない
タイ人女性は『ビビッドカラーやネオン系のカラーが大好き』で、『ボディラインを魅せるファッションを好む』と説明してきたので、派手なイメージを想像したかもしれません。ですが、そんなことはなく。タイ人は9割以上が仏教徒なので、過度な露出をした服装はNGとなっています。
(4)足元は若干おろそかになりがちなタイ人
タイ人は派手でセクシーなファッションを好みますが、足元は若干おろそかになりがちです。バッチリ決めていても足元はビーチサンダルだったりと・・・。
これはタイの気候だったりが関係していて、雨季に大量のスコールが降ると足元がびしょびしょになってしまうという理由であったり、道路が舗装されていないのでいい靴を履いていてもすぐにダメになってしまう。など理由は様々です。
タイは曜日ごとにカラーが決まっている!
タイでは自分の生まれた曜日によって「冠婚葬祭の吉日」「守護神」「ラッキーカラー」などが決まります。
(1)曜日ごとの色とチェック方法
月曜日 | 黄色 |
---|---|
火曜日 | ピンク色 |
水曜日 | 緑色 |
木曜日 | オレンジ色 |
金曜日 | 青色 |
土曜日 | 紫色 |
日曜日 | 赤色 |
自分の生まれた曜日を知りたい方はこちらからチェックできます。
(2)タイ人は曜日の色を大切にしている
タイには曜日ごとに色が決まっていて、タイ人はほとんどの人が『自分が何曜日に生まれたのか』ということを知っています。それほど大事にされている誕生曜日ごとの色です。
昔は自分の生まれた曜日の色の洋服などを身につけていると幸運をもたらし、身につけていないと不吉のことが起こると伝えられていました。現代ではこのように考える人は減少していますが、今でも自分の曜日の色を身につけることは行なっており、大切な日などには必ずといっていいほど取り入れています。
赤・黄色・迷彩柄は注意が必要?その理由とは?
タイでは「赤・黄色・迷彩柄は着ない方がいいよ」などというのはこいたことがあるのではないでしょうか?タイは曜日ごとに色を変えていると説明しましたが、この『曜日ごとの色』と『政治』が関係しているのです。
(1)赤・黄色はそれぞれの政治団体のシンボルカラー
赤いシャツ =タクシン
派黄色いシャツ=反タクシン派
迷彩柄 =軍隊
上記のように、それぞれの政治団体をサポートする時に身につけるシンボルカラーとなっています。たとえ外国人旅行者でもこういった服装をしていると、各派閥の維持者と勘違いされる可能性があるので注意が必要なのです。
(2)王室護持を掲げている反タクシン派のシンボルカラー(黄色)
反タクシン派のシンボルカラーの黄色は、ラーマ9世(プミポン国王)の誕生日の曜日が月曜日であることからきています。
(3)元タイの首相のタクシンの政党「愛国党」のシンボルカラー(赤色)
赤色は現在国外追放になっている、元タイの首相のタクシンの政党「愛国党」を支持している人達がシンボルカラーとしてよく着ている色です。
(4)実際にシンボルカラーの服は着てはいけないの?
現在ではタクシン派も反タクシン派も表面上は対立しておらず影を潜めている状況です。デモなどが頻繁に行われていた時は、相手勢力から爆弾を投げ込まれたりなど日本では考えられないほどのことが起こっていました。
デモなどに関係していた人たちは未だにカラーを気にしている人がいるので、避けることができるのであればこうした赤や黄色は避けた方がいいカラーということです。
(5)迷彩柄はなんで注意が必要なの?
タイは徴兵制で、軍に入ることが一般的です。迷彩柄は軍隊を連想することが多く、ファッションとして着るには抵抗がある人が多いようです。
タイの寺院での服装事情
タイの寺院での服装事情ですが、その前に…タイでは寺院は『神聖な場所』とされています。タイ人はそんな神聖な場所に、失礼な格好で入ることはなく、外国人であっても簡単に入れることはできないのです。
(1)肌を露出しているとお寺には入れない?
タイの有名な寺院などでは「服装チェック」を行なっているところがあります。すべての寺院で行なっているかというとそういうわけではなく、主に観光客が多い有名寺院、バンコクでは「ワットポー(紹介ページ)」「ワットプラケオ(紹介ページ)」」などがとくにチェックが厳しい寺院です。
参考記事:ワットポーの服装事情
参考記事:タイの寺院の服装事情
(2)女性の服装でNGなものとは?
女性の場合は、『露出の多い服装』は避けた方がいい服装です。
・タンクトップ
・キャミソール
・ショートトップ
・ショートパンツ
・ミニスカート
・半ズボン
・サンダル
・帽子
などが避けた方がいい服装になります。
(3)男性の服装でNGなものとは?
男性の場合は、
・タンクトップ
・派手な柄のシャツ
・短パン
・サンダル
・帽子
などが、避けた方がいい服装になります。
(4)服装がNGの時は絶対には入れない?
実際には絶対に入れないということではありません。
チェックの際にNGと判断されると羽織を貸してくれたりなど、入れないことはありません。ですが、自分の着ていった服装とは異なるため、写真などの際に羽織を着ている写真になってしまうので、十分注意して服装を選びましょう。
男性も女性もパンツに問題があれば、有名な観光地であれば『タイパンツ』などが売っているので、100バーツ(約300円)ほどで購入すれば問題ありません。
高級ホテルやレストランの服装事情(ドレスコード)
5星ホテルなどの「星付きのホテル」や格式の高い「高級レストラン」には行く際には、ドレスコードが必要です。
タイでドレスコードを要求される場所の多くは『スマートカジュアル』というドレスコードが採用されている場所がほとんどで、ドレスコードといってもあまり厳格ではありません。
男性であればボタンダウンのものやポロシャツにパンツ、女性であればワンピースやブラウスにスカートなどで問題ありません。
入店を断られる可能性のある服装として、
・サンダル
・短パン
・Tシャツ
・タイパンツ
・ショートパンツ
・ダメージパンツ
などは控えるようにしましょう。そのほかにも、運動着やスポーツウェアなども禁止です。
クラブ・ディスコの服装事情(ドレスコード)
クラブやディスコにももちろんドレスコードがあります。
男性の場合は
・ハーフパンツ
・サンダル
は禁止で、男性は主に、ロングパンツにTシャツとスニーカーという男性が多くいます。
実はカッコ悪い?タイ人から見たカッコ悪い服装
タイ人は「見栄」をとても気にします。これは様々なところで現れますが服装においても同じです。
バンコクなどの都心では「短パン」「ビーチサンダル」「Tシャツ」というのは『貧乏な人の服装』とされています。タイでは『身なりで人を判断』し、受けるサービス内容や待遇が大きく変わってきます。
試しにバーラウンジや高級レストランなどに、ちょっと「ダサい格好」と「バシッとジャケットを着た格好」で店員のサービスがどうかわるかをチェックしてみるとおもしろいかもしれません。
常に最高のサービスを受けたいと考えているなら、『リッチな格好』で行動することをおすすめします。
タイの服装事情で押さえておくべきポイント!
ここではタイの服装事情に関して解説してきましたが、最後に『タイの服装事情』についてのおさらいをしようと思います。
② タイは曜日ごとにカラーが決まっていて、とても大切にしている
③ 赤・黄色・迷彩柄を控えるべき理由は「政治関係」
④ タイの寺院では「服装チェック」がある
⑤ 高級ホテル、レストランではドレスコードがある
⑥ クラブ、ディスコにはドレスコードがある
⑦ 『最高のサービス』を受けたければ、バッチリとした服装で行動!
以上になります。タイでは「注意すべき服装の色」や「ドレスコードが必要な場所」など、知っておかなければいけないポイントがたくさんあります。
「日本の夏の服装で行けばいいんでしょ」という考えではなく、事前にしっかりと知識をつけてからタイ旅行を楽しみましょう。